エスケープR3 オーバーホール⑩ 最終調整
我が愛車ジャイアント エスケープR3 2016モデルのオーバーホールもすべてのパーツの取り付けが完了し、残るは最終調整となりました。
最終調整としては、主にブレーキ関係とディレイラー関係の調整です。
1.ブレーキの調整
前回のオーバーホール⑨でブレーキ本体とブレーキレバーをワイヤーで繋ぎ、レバーを引けばブレーキが動く状況かと思います。この状況から先ずはワイヤーの初期伸びを取るために、何度か力強くレバーを握りワイヤーを伸ばして下さい。
それが済んだら、いよいよ調整開始です。
ブレーキシューがリムに接触せず、かつブレーレバーを引いた時に左右のブレーキがうまく作動するかどうかを確認しなければなりません。調整はブレーキ本体に付いているこちらの小さなネジを左右に回すことで調整します。
ネジを右回しに締め込めば、ブレーキ面(リム)からシューが離れて行きますし、逆に左回しに緩めるとシューがリムに近づいて行きます。これが左右に付いていますので、どちらも調整しながらリムとシューの隙間が左右一緒になるようにします。
この小さなネジはあくまでも調整用ですので、このネジで調整ができない場合は、そもそもワイヤーの固定位置が悪かった事になりますので、ワイヤーから再度調整をしてください。
2.ディレイラー調整
リアのディレイラーはワイヤーを張る前にほぼほぼ調整していますので、今回はフロントディレイラーの調整です。
フロントディレイラーの調整も覚えてしまえばそれほど難しい事はありませんし、このシマノさんから提供されているディーラーズマニュアルをご覧頂ければ作業手順等も載っています。
今回新しく購入したフロントディレイラーはこちらです。
シマノ FD-M310 ALTUS フロントディレイラー TopSwing Dual Pull EFDM310X6 新品価格 |
2-1.インナーの調整
先ずはフロントのシフターを操作し、フロントのギアを一番内側の(一番小さい)ギアにします。次にリアのシフターを操作し、リアのギアを一番内側の(一番大きな)ギアにします。いわゆるインナー×ローと言う状態です。
ディレイラーの調整はこのインナーローの状態からさらに内側に入る事はありません。リアをシフトチェンジするとすれば、トップに向かって(小さいギア)変更するので、チェーンガイドは右側に隙間があれば良い訳です。
シマノさんのディーラーズマニュアルによれば「フロントディレイラーのチェーンガイドとチェーンの間を0.0~0.5mmになるように調整して下さい。」と書かれてありますが、インナー☓ローの状況でフロントディレイラーからチェーンのすれる音がせず、かつ一番内側(左側)になれば良いわけです。そのギリギリの所に調整すれば、インナー☓ローでもチェーンがすれず、フロントをインナーのままリアをトップ方向へシフトアップしても、チェーンガイドの右側には隙間ができていますから、チェーンとチェーンガイドが擦れることがありません。
なお、チェーンガイドの調整はこの二つのネジを使って行います。
インナー側は左側のネジを左右に回してみるとチェーンガイドが左右に移動しますので、チェーンガイドの内側がチェーンの左側とすれすれになるように調整してください。
2-2.アウターの調整
次にアウターギアの調整を行います。インナーの時とは全く反対の作業を行います。
フロントのシフターを操作し、ギアを一番外側の(一番大きなギア)にします。次にリアのシフターを操作し、ギアを一番外側の(一番小さなギア)にします。アウター☓トップという状態です。
これがチェーンが一番外側の状態ですから、チェーンガイドの一番右端とチェーンが擦れないギリギリの所に調整をします。さっきのインナーと理屈は同じで、リアのギアがトップからは左方向へのシフトダウンしかできませんから、アウター☓トップの状態で、チェーンガイドの左側に隙間ができるようにガイドを調整します。調整用のネジの右側を左右に回してみるとチェーンガイドが左右に移動しますので、チェーンガイドの外側がチェーンの右側とすれすれになるように調整してください。
2-3.ミドルの調整
インナー側とアウター側の調整ができたら、後は真ん中のミドルギアを調整します。
ミドルギアの調整はシフター横についている調整用のボルトを左右に回して調整してみてください。クランクを回しながらリアをトップ↔ローを繰り返してみて、チェーンの擦れる音がなるべくしない様に調整してみてください。
これで、最終調整も完了です。
その他のハンドルやサドルの調整を終えたら、ホイールのクイックレバーの締まり具合やブレーキの効き等を確認した上で、まずは試運転されると良いと思います。
走ってみておかしな所は異音がしたり、違和感があると思いますので、その際はすぐに走行を止めて、違和感を感じる場所を再度確認してみましょう。
それでも、直らなければすぐにプロショップの点検を受けられる事をおすすめします。
※重大な事故およびケガをする可能性がありますので、必ず試運転とチェックをしてください。